節約*キッチン
人のきずなを結ぶ食事


シエスタ(昼寝)の風習が今でも残るスペインでは、
家族と昼食を食べるためわざわざ家に帰り、家族みんなで食事をするのが普通だとか?!
そのため、お店もその時間は閉店してしまうんですよね。


欧米ではみんなが集まって食事をする時間をとても大切にしています。


仲良くなったりすると必ず、

「今日、うちで一緒に夕食を食べませんか?」
「週末のパーティーに来ませんか?」

とお誘いをしてくれることがとっても多いんです。


それだけ、
人との付き合い・つながり=食事と考えているのでしょうね。
そして、誘われたりするととても嬉しかったりしたものでした。



じゃあ、日本はどうでしょう??


小さい頃、お正月やお盆の時期に家族や親戚が集まってご飯を食べたりしませんでした?
子供の頃はその集まりが楽しかったりするんですよね。


それ以外では、お父さんが働いているとき会社の方を家に連れてきて、
お母さんが食事を出したりしませんでしたか?

(その後は会社での飲み会へと変化し、今ではその飲み会自体も減っているそうです)


今ではその集まりが年々少なくなってきましたね。
準備や片づけが大変だということもあげらるようですが、
人が集まって食事をする機会が減った今、
人と人とのきずなも薄れてきているような気がしてならないんです。



ぴーこ家でも以前はみんなが集まって食事をしたものでしたが、人数も機会も減ってきました。
それでも食事は欠かせませんし、夫の実家でもみんなが集まって年に数回は食事をしています。



みんなが集まると必ずする話ってありませんか?
そう、昔話。


小さい頃はこんなだった、おじいちゃんの昔はこうだった、あんなだった。
そんな話を聞くのは楽しかったりします。


一番目を丸くしているのは、子供達だったりしませんか?
おじいちゃんたちの昔の生活は今とは比べ物にはなりませんからね。


いとこ達が集まって祖母を囲むと、戦時中の食べ物のこと、昔の食べもの、白いゴハンの大切さ、
欧米化してきた食生活のことなどをはじめ、とにかくいろいろなお話をしてくれました。
みんなで集まったときこそ、いろいろな話が聞けるんですよね。


昔はご飯粒ひとつでも残すと両親にこっぴどく叱られた祖母の話を聞いて、
優しい父親で良かった〜なんて思ったり、
「今の子はうらやましいねえ」と言っていた祖母の言葉が、今でも頭から離れないままでいます。


みんなが集まると祖母は、孫達限定におむすびを作ってくれたものでした。
一緒に住んでいたぴーこはいつでも食べられましたが、
他のいとこ達はこの日くらいしか食べられません。
お母さんが作ってくれる味とはちょっと違い、本当に素朴な味噌風味のおむすび。


今でも食べたいって思うときもありますし、真似して作っても祖母の味は再現できません。


以前いとこが、

「この間、おばあちゃんのおむすびが夢に出てきたんだけど、たまに食べたくなるんだよね」

と言っていたことがありました。みんなの思い出の味。



そんな祖母が急に元気がなくなりました。2001年秋のこと。
みんなで集まって食事をしようということになりました。


ぴーこ父が、

「体調も良くないし、元気もなくなってきたよ。
あとで後悔したくないから、たまにはみんなで集まって食事をしよう」

と言うことになりました。


ぴーこ父はいつも祖母を見ていたので、なんとなく何かを察知したようでした。



普段は忙しくてなかなか集まらないみんなも、この日ばかりは全員が集まりました。
ご馳走なんてものはありませんでした。 テイクアウトしてきたお寿司を食べただけ。


それでも祖母は本当に心から喜んでいて、
普段あまり食べなかった食事をいつも以上にとっていました。


そしてみんなが帰った後も、みんなが集まったことに喜んでいて、
みんなで撮った写真も大切そうにしまっていたのを今でも思い出します。


人を元気にしてしまう食事のパワーってスゴイなって心から思いました。
でもこの2日後、突然倒れた祖母はそのまま逝ってしまいました。



昔は両親との同居は当たり前でしたが、今ではどんどんと減っています。
祖父母との生活を知らない子供、または祖父母と滅多に会えない子供たちが増えているせいか、
祖父母からいろいろなことを教わる機会が減っているのがとても残念です。


元気だったおじいちゃんやおばあちゃんが元気をなくすときがあります。
そう、老いです。


老い始めると食欲がなくなること、和食を好むこと、噛みやすい食事を食べたがること、
食事に時間がかかること、一緒に生活をしていると良くわかったものです。


最近の子供たちは、この老いて行くことを頭の中では理解していても、
実際問題としてとらえるのに少し時間がかかるそうです。


祖父母から「人が老いていくこと」を肌で感じて、
人に優しく接する心をちびっ子達に感じて欲しいなと願ってしまいます。


おじいちゃん・おばあちゃんがご健在なら、一緒に食事をする時間をぜひ作ってあげて下さい。
そしておばあちゃんの味も、お子さんに教えてあげてください。


人のきずなを結びつける食事も食育だとぴーこは思います。




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